ZOXのTRIKE化作業 その13
既存リアフォークとの接合部というか、リアエンドの受け金具というか、トライクフレームに限っていえば「真中のエンド」(片持ちハブが取り付けられるのは「両端のエンド」だ)を作ります。 とりあえず必要部分の採寸をします。バイスに固定し定盤に立たせました。 ホワイトバランスを調整せずテキトーに撮影したので、画がおもいっきり電球色です。なんか嫌な色調ですね・・・・・今後は気をつけねば。 |
2つあるダボ穴の内、画像右側はシートステーが取り付けられるので、今回は利用できません。ちなみにこの穴、元はM5のネジ穴だったものを、シートを支えるためワンサイズ上のM6に拡張したような感じです。 ということで、画像左の穴を使います。こっちはデフォのM5のままです。 エンドのセンター(車輪をはめた時のフロント・アクスルの中心点)と、M5のダボ穴の軸間距離を計測します。 |
M6の下穴はφ5、M5の下穴はφ4.2なので、手持ちの5mmと4mmの丸棒を通しました。エンドにはM9x1のフロント・アクスル(ZOXは前輪駆動なので、部品名称「フロントアクスル」は後輪につく)を通しました。途中、いろいろあったんですが、まぁあれやこれやの事情がどうしたでばっさりカットです。 |
9mmアクスルとφ5の丸棒の外-外をノギスで測ったら29.5mmでした。 29.5mmから9mmアクスルの半径とφ5丸棒の半径を差し引くと、29.5-4.5-2.5=22.5なので、両穴のセンター間は22.5mmである。可能性が高いです。 こんな測り方で正確な寸法はでない(かといって他のやりかたもない)ので、とりあえず22.5mm間隔で穴をあけてみて→ずれてたら寸法微調整で開け直し→なんとか上手い具合にばっりちな寸法わかるまで延々穴あけまくり、といった感じで作業が進みます。 両方とも丸穴ならノギスの背の方ではかりゃ良いんですけどね、アクスル通す方は片端開放のU字なので、それはできない(いや、できることはできるけどさ、不正確極まりない数値しか得られんだろ)んです。めんどくさ。 |
1枚目:22.5mmで穴をあけたら、間隔が広すぎて棒が通りませんでした。 ↓ 2枚目:パッと見「0.5mmまではずれてない」と思ったんで、22.2mmで再チャレンジ。まだ微妙に広く、また棒が通らない。 ↓ 3枚目:「そんじゃ切れの良いところで22.0mmでやってみっか」と再々チャレンジ。今度は目出度く棒が通りましたが、まだちょっと広いらしく、若干窮屈。 ↓ 4枚目:「どうせやるなら限りなく正確に」と、0.2mm縮めて21.8mmで再々々チャレンジ。今度は目出度くジャストサイズの穴中心-穴中心ばっちりでした。 |
両穴のセンター間距離が分かったので、次に角度(A)を計測します。 センター間距離と角度がわかれば、とっても賢いおCAD様が、両穴の水平(C)・垂直(B)距離を計算してくださいます。 |
角度測る水平機をあててみると、水平から65度でした。 これで必要な数値は揃いました。 |
既存リアエンドの内側に受け金具が入るんですが、「フラットバーに長溝切っただけ」なZOX社オリジナルの仕様ではなく、極々一般的な自転車用エンド金具が使われているので、凸凹してるんだな。これが。 矢印で指し示した辺りに「受け金具」が接しないよう注意を払わねばなりません。 |
こんな感じね。出っ張りに接しないギリギリの線でフラットバーをカットしました。 ちなみに写真の金具は採寸用で、実際に使うもんじゃありません。こういう採寸・位置決め用の金具を3〜4枚は作りましたかね。もうちょっと前の話なのでよく覚えてないわ。 |
で、できた金具がこれ。(上二枚の写真で)赤い矢印で指し示した部分をクリアする+穴の周りを極力広めにしたい=で、微妙に波打った形状になってます。 上で採寸した両穴センター間距離+角度から、金具下面からの両穴の高さと、金具右面からの両穴の距離を割り出し、穴をあけました。 なんか見覚えが?と悩むこと数秒、「銘菓 ひよ子」似であることに気付く。 |
こんな感じでつくんだな。 |
フォーク付け根の角パイプ部分と金具は平行にできているはずです。 角パイプ部分に水平器をのせ、水平であることを確認(定盤が水平なので、これは当然のこと) |
エンド受け金具は小さいので角度計測式の水平器がのりません。ので、カメラの水平どりに使っている小さいのをのせてみました。 |
気泡が円の真ん中(微妙にずれてるか)にあるのが見えるでしょうか? まぁ、これぐらいなら「揃った」って言えるんじゃないすかね。 |